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レッテルの向こう側

レッテルの向こう側 | Hello, Coaching!
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私たちは、他者に対してその人の「あるがまま」を捉えているわけではありません。「あの人は~な人だ」と、意識的、無意識的にかかわらず、なんらかの「レッテル」を貼ることでその人を認識しています。

「あの人は明るい人だ」
「あの人は暗い人だ」
「あの人は前向きだ」
「あの人はいい人だ」
「あの人は体育会系だ」
「あの人は自分勝手だ」
「あの人は頭がいい」
「あの人は怖い」

レッテルを貼ることのメリットと落とし穴

レッテルを貼ることで、その人とのコミュニケーションのスピードは飛躍的に高まります。最初から「この人は~な人だ」という認識があるからこそ、その人に適したコミュニケーションを自動的にとることができる。これは、レッテルを貼ることの大きなメリットです。

ところが、レッテルを貼ることによる落とし穴もあります。当然のことながら、レッテルを貼るという行為自体が、その人との関わりの可能性を閉ざしてしまうことにもなるからです。

先日、成長著しいアジアの5都市、香港、上海、バンコク、ジャカルタ、シンガポールで日本人リーダーを対象にコーチングのワークショップを行いました。

どの都市でも、日本人リーダーが最も腐心しているのは、ナショナルスタッフとのコミュニケーション。ときどき聞こえてくるのは、

「彼らは働かない」
「彼らは5時に帰ってしまう」
「彼らは言われたことしかやらない」
「彼らは責任をとらない」
「彼らは何を考えているのかわからない」

「ナショナルスタッフは~だから」という、紛れもないレッテルです。そこには、明らかに言語や異文化によるものが大きく影響しているでしょう。しかし、私には、それらの言葉が日本人リーダーたちのあきらめの象徴にも聞こえました。

確かに、ナショナルスタッフは働かないかもしれないし、確かに、ナショナルスタッフは責任を取らないかもしれない。おそらく、これまでの数々の経験がそのレッテルをより強固なものにさせてきたことは十分に理解できます。そして、そのレッテルがあるからこそ、リーダーとして的確な対応がとれているのも事実でしょう。

「ナショナルスタッフは~だから」リーダーである自分が責任をとるし、何かが起これば、素早くリカバリーすることもできる。しかし、ナショナルスタッフは本当に「そう」なのでしょうか?「ナショナルスタッフ」とひとくくりにしてしまってよいのでしょうか?

こうした事象は、海外に限らず、私たちが人と関わるとき全般で起こっています。

「部下のA君は~だから」
「上司のBさんは~だから」
「社長は~な人だから」...。

タイプ分け™の価値

コーチ・エィでは、人の日常の行動や考え方によって、その人のコミュニケーションスタイルを4つのタイプに分類しています。

  • 人や物事を支配する「コントローラー・タイプ」
  • 分析や戦略を立てる「アナライザー・タイプ」
  • 人や物事を促進する「プロモーター・タイプ」
  • 全体を支持する 「サポーター・タイプ」

このタイプ分け™は、コミュニケーションという視点から、「あえて」その人に対してレッテルを貼る考え方です。4つのタイプという、非常に大きなレッテルを貼ることによって、その人とのコミュニケーションのスピードは飛躍的に高まります。また、今までよりも、より良好な関係性を築くヒントとしてもとても役に立ちます。

しかし、タイプ分け™の価値はそれだけでありません。その人を、「あえて」4つのタイプに当てはめることで、その人の、それ以外の部分に対してもはじめて光を当て、意識を向けることができるのです。

「この人は~な人だ」とレッテルを貼る一方で、「でも、本当はどのような人なんだろう?」という新たな興味や関心を喚起することに大きな意味があるのです。

目の前のこの人は、今この瞬間に何を考えていて、何に興味をもっていて、何をやりたいと思っているのか、どのような人なのか...。

あえてひとつのレッテルを貼ることで、その「向こう側」までが見えてくることがあるのです。

昨年末に、読者のみなさんに「あなたの上司は何タイプだと思いますか?」というアンケートをお願いしたところ、363人の方が回答くださり、その結果は以下のようなものでした。

タイプ分け™の4つのタイプ  部下からの推定

  • コントローラー 33%
  • アナライザー 26%
  • プロモーター 25%
  • サポーター 15%

一方で、弊社のリーダー開発プログラムに参加しているリーダー自身の自己診断結果は、以下のようなものです。

タイプ分け™の4つのタイプ  本人回答(1,077人)

  • コントローラー 25%
  • アナライザー 24%
  • プロモーター 26%
  • サポーター 26%

これらの結果からは、リーダー本人の自己認識と、部下が上司を「コントローラー」だと推定する値には大きな開きがあることが見て取れます。部下からすると、自分に指示を出し、評価役割を持つ上司は、「コントローラー」として見えやすいのかもしれません。

しかし、果たして、本当に「そう」なのでしょうか?

自分の上司はどのようなタイプなのか?
どのような人なのか?
何に興味を持っているのか?
今、何を考えているのか?

タイプ分け™の本当の醍醐味は、あなたが日ごろ貼っているレッテルの「向こう側」にいる、あるがままのその人に、新たな興味と関心を向けることにあるのです。

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