Coach's VIEW

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社長交代

社長交代

社長の交代には、いくつものパターンがあります。

・4年に一度などの定期的な社長交代
・長期間続いた創業社長からの社長交代
・ファミリーカンパニーの事業承継に伴う社長交代
・事業再生に伴う社長交代
・M&Aによる新社長就任

そして、新社長は就任後、新しく制度を定めたり、
組織変更したりなど、さまざまな経営施策に取り組みます。

その中で、社長交代後も業績を維持・向上している企業もあれば、
そうでない企業もあります。


新しく就任した社長が、その組織で、
「最適なリーダーシップ」を発揮していくためには、
何が必要なのでしょうか?

スタンフォード大学のチャールズ・オライリー教授らは、
実施したリサーチから下記の結果を導いています。(※1)

「『組織文化』「は『CEO の性格』を反映する傾向があり、
そして、『組織文化』は『会社全体のパフォーマンス』への影響が大きい」と。

私のエグゼクティブ・コーチングでは、
先代がカリスマ社長だった方や、二代目社長の方がクライアントに多いのですが、
「前社長の元でつくられた組織文化・風土を維持しようと考える新社長が比較的多い」
という印象をもっています。

「これまで」の組織文化・風土は、
前社長とその組織の人たちとの間の相互作用の中で
生み出されてきたものです。

新社長は、前社長とは、「別の人間」です。

従って、全く同じ組織文化・風土を引き継ぐということは、
不可能だ、と考えるべきでしょう。

新社長は、前社長とは別の
「新たな」組織文化・風土をつくっていくことが必要なのです。

この観点が不足していたために、

・トップマネジメントのチームとしての機能が低下する
・社員の意識や行動と経営方針にギャップが生じはじめる

といったことが起こるケースがあります。

新社長が新たな組織文化・風土をつくるということは、
「社長である自分」と「今」の組織の人たちとの相互作用の中で
「新たに創り出す」ことだといえます。

では、新社長が新たな組織文化・風土をつくっていくために、
有効な施策は何でしょうか?

ヒントとなるデータをご紹介します。

このデータからは、「上司が部下へのコミュニケーションを変えることで、
目標に向けた部下の行動が主体的になる」ということがわかります。

また、以前、本メールマガジンの読者の方を対象としたアンケートでは、
「組織の中で、目標について話す頻度が高いほど
目標を覚えており、達成するための行動をしている」
という結果が出ています。(※2)


組織文化・風土とは、組織の人たちの「行動」を生み出す、
組織の中の「コミュニケーションの状態」とも言えるでしょう。

新たな組織文化・風土をつくるためには、
新社長自らが掲げた「新しいビジョン・目標」について
どのような対話の仕組みを生み出すのか、
その「組織全体のコミュニケーション変革」を
行っていくことが必要なのではないでしょうか。

そして、組織全体のコミュニケーション変革の起点は、
組織のトップである社長自身です。

新社長は、まず、
「自分と周囲の人たちとの間のコミュニケーションをどのように変えるか?」
それを明確にしていくことが必要だと思います。

あなたは、新たな組織文化・風土をつくるために、
「誰」と、「どのような話」を、「どれ位の頻度」しますか?


【参考資料】
※1
Matt Palmquist, A Culture of Personality" ,2015 PwC.

※2 WEEKLY GLOBAL COACH の読者へ実施した、目標に関するアンケート調査。
図5.1 目標を覚えているかどうか × 目標について話題にする頻度

※営利、非営利、イントラネットを問わず、本記事を許可なく複製、転用、販売など二次利用することを禁じます。

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