プロフェッショナルに聞く

さまざまな分野においてプロフェッショナルとして活躍する方たちに Hello, Coaching! 編集部がインタビューしました。


熱血型マネジメントから「コーチング型マネジメント」への転換
東京海上日動火災保険株式会社 東京自動車営業第二部 兼 自動車営業開発部 部長 増田創一 氏

第1回 先輩に問われた「増田は、マネジャーとしてのスキルを持っているのか?」

第1回 先輩に問われた「増田は、マネジャーとしてのスキルを持っているのか?」
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グーグルやヤフーなどのシリコンバレー企業だけでなく、日本国内でも、マネジメントの軸を定期的な「1対1」の面談にシフトする企業が増えている。「熱血型マネジメント」一辺倒だった増田創一氏が10年前に学び始めたのがコーチング型マネジメントだった。営業チームを日本一にも導いた同氏が実践したコーチング型マネジメントとは何か。また、人生100年と言われる時代に「学び続ける」とはどういうことか。東京海上日動火災で営業一筋、現在は全国営業推進役として活躍される、増田創一氏にお話をうかがった。

第1回 先輩に問われた「増田は、マネジャーとしてのスキルを持っているのか?」
第2回 なぜ、コーチング型マネジメントなのか? ~「目指す姿」にむけたPDCAの場~
第3回 人生100年時代の「人の成長」とは ~ コーチング型マネジメントで「自分主体」が「相手主体」に変わる

第1回 先輩に問われた「増田は、マネジャーとしてのスキルを持っているのか?」

熱血型上司だった増田さん。プレイヤーとして成果を出していたものの、マネジャーとしてチームをもって、壁にぶつかります。「これまでのやり方ではうまくいかない」。そう思い始めたときに出会ったのがコーチングでした。

コーチングを学ばれたきっかけをお教えください。

増田 91年に東京海上に入社して以来、九州、関西、東京などで営業中心の仕事をしてきました。マネジメントを意識したのは、熊本で自動車ディーラーを担当する営業部門にいた10年ほど前のことです。

私は根っからの体育会系マインドでして、やる気満々、自分の姿を見せながら熱く厳しく指導するマネジメント一筋でした。

できない部下がいれば部屋に呼んで熱く語り、「なんでできないんだ、お前ならできる!」「できなければ俺がやってやるわ」と、自分が手を出す。

プレイヤーでもある「課長代理」のポジションまでは、それでも良かったんです。ところが「課長」になってもそのスタイルから脱却できなかったんですね。

「課長」には、プレイヤーとしての力でなく「メンバーを育てること」が求められるようになります。それなのに、プレイヤー時代となんら変わらず、熱血指導を続けていました。

それを続けていると、どんなに教えこんでも、いつまでたっても、いくら言っても、お客様から同じようなクレームがくる。「メンバーが育たない」というジレンマに陥り始めました。部下も成長できないことに悩み、元気を失っていく。

ギクシャクし始めたときに、ある先輩に声をかけられました。

「増田、課長になって良かったな。おめでとう。けど、お前、マネジャーとしてのスキルは持っているのか?」と。

「勢いで鼓舞する」スタイルからの脱却

「マネジャーとしてのスキルを持っているのか?」と聞かれた瞬間、「え?マネジャーとしてのスキルって何?」と思いました。

そして「コーチング」というものがあると聞き、「マネジメントにスキルがあるのであれば学んでみたい、学んで身につくものなのであれば、やるしかない」と、藁をもすがる思いで身銭を切って学び始めました。

増田さん本来のスタイルである「熱血型マネジメント」を封印してまで新しいことに挑戦した、一番の動機は何だったのでしょうか?

増田 メンバー自身が成長できるかどうか?

これに尽きます。

「成長できる会社であること」は、私自身が社会人になるにあたって仕事を選ぶ時に最も大切にしたことでした。さらに、メンバーの成長は会社の成長に直結しています。とくに営業は、成果に表れます。いくら優秀なリーダーであっても、リーダー一人で数字を作れるわけではない。お客さまから信頼を得ることのできるメンバーがどれだけいるか。

ところが、私の熱血型マネジメントでは、クレームが発生しては謝罪する。その後すぐまた次のクレームが発生する。その繰り返し。お客様と信頼関係を作るどころか、信頼を落とし成果に繋がらないことが毎日起こる。

メンバー自身が成長し、自立して自走し解決できるようにしてあげないといけない、と焦りました。

ところが、私は生まれもった勢いと、鼓舞するスタイルしか持ち合わせていない。相手を変えるのでなく、自分のマネジメントを変えるほうが早いのではないか、と思い始めたときに出会ったのがコーチングだったわけです。

コーチングを始めてみて、どうでしたか?

増田 「こんな接し方で、本当にメンバーは育つのか?」と、迷いながらのスタートでした。部下たちも驚いていました。

「みんな、やろうぜっ!」と勢いだけだった私が、途端に聞く姿勢になり質問をするようになったわけですから。

何しろ、手さぐり状態でしたね。朝、電話を使ったオンラインクラスで理論や技術を学び、出社してから職場で実践する。最初は明らかにぎこちなかったと思います。実践と修正を繰り返しながら、自分にコーチングのスキルのストックを増やしていく、その繰り返しでした。

具体的には、コーチングをどのように活用されたのでしょうか?

増田 コーチングを学び始めて1年ちょっとで転勤した京都には、コーチングを学んだことのある上司がいました。そこで、1ヵ月に最低一回、10人の部下全員と、定期的に面談することなどを始めました。

直属の部下にもコーチングを薦めたところ、次第に私の代わりに面談もやってくれるようになりました。転入してきたメンバーもコーチングを学び、結果、コーチングによる対話が自然と組織の中に広まっていきました。

「自分が成長できるか?」を考え、あらゆる業界のトップ企業の採用試験を受けたと語る増田さん。内定式前日まで迷い決断して入社を決めたのが東京海上だった。決め手は「イキイキと自分が成長できる」と思えたこと。

(次回へ続く)


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・コーチング型マネジメントを仕事にどう活かせるのか?
・なぜ参加者の98%が、仕事での成果を実感しているのか?

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