プロフェッショナルに聞く

さまざまな分野においてプロフェッショナルとして活躍する方たちに Hello, Coaching! 編集部がインタビューしました。


熱血型マネジメントから「コーチングマネジメント」への転換
東京海上日動火災保険株式会社 東京自動車営業第二部 兼 自動車営業開発部 部長 増田創一 氏

第3章 人生100年時代の「人の成長」とは ~ コーチングマネジメントで「自分主体」が「相手主体」に変わる

※内容および所属・役職等は取材当時のものを掲載しています。

第3章 人生100年時代の「人の成長」とは ~ コーチングマネジメントで「自分主体」が「相手主体」に変わる
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グーグルやヤフーなどのシリコンバレー企業だけでなく、日本国内でも、マネジメントの軸を定期的な「1対1」の面談にシフトする企業が増えている。「熱血型マネジメント」一辺倒だった増田創一氏が10年前に学び始めたのがコーチングマネジメントだった。営業チームを日本一にも導いた同氏が実践したコーチングマネジメントとは何か。また、人生100年と言われる時代に「学び続ける」とはどういうことか。東京海上日動火災で営業一筋、現在は全国営業推進役として活躍される、増田創一氏にお話をうかがった。

第1章 先輩に問われた「増田は、マネージャーとしてのスキルを持っているのか?」
第2章 なぜ、コーチングマネジメントなのか? ~「目指す姿」にむけたPDCAの場~
第3章 人生100年時代の「人の成長」とは ~ コーチングマネジメントで「自分主体」が「相手主体」に変わる

※内容および所属・役職等は取材当時のものを掲載しています。

第3章 人生100年時代の「人の成長」とは ~ コーチングマネジメントで「自分主体」が「相手主体」に変わる

10年前にコーチングを学び始めた増田さん。一通り学び終えたものの、その後しばらくして、改めてコーチングを学び直されました。また、現在もコーチをつけ続けていらっしゃいます。たゆまぬ自己研鑽を続けていらっしゃる増田さんに、その理由や、想いについてお話を伺いました。

熱血型マネジメントからコーチングマネジメントに変えたことで、増田さんご自身が一番変わったこと、変えたことは何ですか?

増田 「自分軸」でなく、「相手を軸」にして考えるようになったことですね。

コーチングを知らなかった頃は、自分の知識や経験を教えるしかありませんでした。「なんでこうしないんだ!こうやればうまくいくだろ!」と自分目線で自分のやりかたを教え、伝え、伝承することしかできませんでした。時にはそういうアプローチも必要ですが、相手が成長し、自分でできるようにならないと意味がない。

「相手がどう成長するか」に目線が大きく変わったのだと思います。

コーチングマネジメントをどんな方にすすめたいですか?

増田 経営を担う役員はみな学ぶといいと思いますが、役職や年齢関係なく、誰もが知っておいた方が良いのではないでしょうか。立場や年齢によって、得るもの、気づきは違ってくると思います。

学び続ける理由 ~ プロのコーチの存在は「自身の成長のバロメーター」

増田さんは「成長」という言葉をよく仰います。人生100年時代と言われる今、「人の成長」をどのように考えておられますか?

増田 どんなに年をとっても、おそらく誰もが「ちょっとずつでも、良い人になりたい」「少しでも、良い人になりたい」と思っているんじゃないでしょうか。人って、ずっと成長していたいものなんだと思います。会社の中で認められたい、とか。

増田さんは、コーチングのプログラムを終了されてから数年後に、再び、コーチングを学び直されました。さらに、今なおご自身にプロのコーチをつけ続けていらっしゃいます。なぜでしょうか?

増田 人間の本質って、そんなに変わらないものだと思うんです。

本質は変わらない。だとすると、後から身につけたスキルというものは、学び続けないと忘れてしまう。時間が経つと、どうしても元のスタイルに戻ってしまうんですね。ですので、一度学んだ後、数年たって再び学び直しました。

今もコーチをつけているのは、自分自身の進捗管理と成長認識のためです。

メンバーのためや、会社貢献のために活動できていると自分では思っていても、果たして本当に行動できているのか? 毎日、進捗しているか?そういったことは、自分一人ではそんなに振り返りできていないんですよね。

プロのコーチをつけるのは、自分の「成長のバロメーター」と言えるでしょうか。

今後、コーチングをどのように活かしていきたいとお考えですか。

増田 いずれは、経営の観点でも生かしたいと思っています。自分が自分にコーチングするイメージでしょうか。自分への問いに自分でどう答えるか。そういう活用があるのではないかと思っています。

増田さんがいつも手帳に入れて持ち歩いておられる「仕事のコミットメント」は、ご自分への問いの軸になっているのでしょうか?

増田 そうですね。「常に本気、本物、魂が入っているか?」といったことは、毎日継続するのが結構難しいことですよね。人は弱いので。ですが、書いて持ち歩いていると、玄関を出る時などのふとした瞬間に思い浮かんでくるようになります。

セルフトークになっていますね。リフレッシュにもなるいい機会ですね。

「たゆまぬ自己研鑽」を続けていらっしゃいますが、ふだんご自分に課していることはありますか?

増田 仕事でのメンバ-育成そのものが、実は難易度の高い訓練になっているのだと思います。知識やコーチングといった技術だけでなく、色々なことを駆使しながら育成し、目線を上げていかに工夫するか。その意識を持ち続けることができるか。

そして、定期的な面談を継続し、その進捗、方法を振り返るためにプロのコーチを付け続ける。それも、自己研鑽の一部だと思います。

人との関係の中で自己成長、研鑽を継続されているということですね。古典芸能などの終わりのない、お稽古ごとのような感じですね。

増田 終わりはないですね。

会社での旬の時期は限られています。その中で貢献できるのは短い時間。その時々の立場、立場で違う貢献ができます。今の立場でできることを工夫し自分も成長しながら会社に恩返しできるのではないかと思っています。会社には育てていただいている。元気にいきいきと仕事したいですよね。

今日はありがとうございました。

京都時代につくった「仕事のコミットメント」。手帳に入れて持ち歩いている。迷いがあった時など、折々に手に取って振り返る。

○仕事を通じて社会や会社、メンバーや家族の「幸せ」のために貢献する。

  • 常に緊張感を持ち、パートナーから感謝される程の行動を考え抜き実践する。
  • メンバーの成長と素晴らしい人生を送れるための後押しを全力で続ける。
  • 家族の幸せと成長のために毎日を一生懸命に生きる。
  • いつも明るく元気で前向きな自分でいる。
  • 常に本気、本物、魂が入っているか確認する。

(了)

聞き手・撮影: Hello Coaching!編集部

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