部下などに対するコーチングの実践やセルフコーチングに使えるさまざまなツールを紹介するコーナーです。ツールをうまく使いこなして、コーチングをレベルアップさせましょう。
エネルギーマネジメントでパフォーマンスアップ!(2)~ エネルギーを効果的に活用する!
2019年11月05日
(1) | まず、エネルギー漏れを防げ! |
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(2) | エネルギーを効果的に活用する! |
(3) | 新たなエネルギー源を確保する! |
早速ですが質問です。
「今あるエネルギーをどのくらい効果的に使えていますか?」
同じエネルギー量でも、それを“どう使うか”で、プロセスも成果も変わります。
そこで今回は、今あるエネルギーをどのように効果的に活用することができるか、そのヒントとなるツールをご紹介します。
「現状」を知る〜よりよいエネルギー運用へのヒントを得る
さて、先ほどの質問、あなたはどのように答えたでしょうか。
もしかしたら、
- エネルギーの使い方はあまり意識したことはない
- 今エネルギーを効果的に使えているのか、いないのか、その判断もつけづらい
という方も少なくないのではないでしょうか。
普段、私たちは無意識にエネルギーを配分・活用しながら活動していますから、エネルギー切れで体調を崩したり、大きな問題でも起こらない限り、自分のエネルギー状態を把握することはありません。そのため、知らず知らずのうちにエネルギーを無駄遣いしたり、小さな不具合を見過ごしている可能性があります。
まずは「現状を把握すること」。
それが効果的なエネルギー活用の第1歩となります。
そんなとき、役に立つのがこちらのツールです↓
エネルギーグラフの作成(Test.jp 内「コーチヴィル」より)
このツールでは、まず、自分自身を観察し、エネルギーの状態をチェックします。
具体的には一日の流れに沿って、自分のエネルギーの状態を10段階で記録します。まずは一日分でもOKですが、曜日によって、また仕事内容(一日のスケジュール)によって、エネルギー状態は違ってくる場合も多いので、できれば7週間ほど継続して記録を続けると効果的です。
また、エネルギーの状態はその時の取り組みによっても左右されますので、その日の予定(活動)も合わせて書き込んでおくと、後で見直すとき役立ちます。
もう一つの取り組みとして、このツールでは、活動別に必要なエネルギーレベルの見直しも行います。たとえば、会議、部下との面談、書類仕事など、それぞれの活動にはどのくらいのエネルギーが必要かを見積もり、それに応じてエネルギー配分やスケジューリングすることを促してくれます。
そして、それらの取り組み結果をヒントに
「うまくいっているのはどこ?」
「変えたいのはどこ?」
「もっとうまくいくにはどんなことが試せる?」
と自問自答しながら、より効果的なエネルギー運用のための改善点を探ります。
エネルギーの理想の配分は?
さて、現状を把握し、改善のヒントを得たら、次は理想のエネルギー運用を計画します。
先ほどのツールでは、スケジュール(一日の時間の流れ)と活動(タスク)を軸にエネルギー運用を考えましたが、もう一つ、新たな軸を扱うツールを紹介しましょう。
それがこちらです↓
優先順位デザイナー(Test.jp 内「コーチヴィル」より)
私たちは仕事人、家族、友人...などいろんな顔を持ち、また複数のタスクを抱えています。
そして、その優先順位やかけるべき比重はその時その時で変わります。
そこで役立つのがこの「優先順位デザイナー」です。
このツールでは、家族、仕事人など自分が担う「役割」別に、また、仕事、遊び、学習(自己成長)などの「分野」別に、現状のエネルギー配分の観察と理想のエネルギー配分を検討することで、エネルギーマネジメント向上のためのヒントを探ります。
まずは、ツールの項目例をそのまま活用してもいいですが、改めて、自分の担う役割、ミッション、分野を見直し、オリジナルの項目にするのもお薦めです。
そうすることで、無意識に担っていた役割・分野が実は重荷になっていること(時にはその必要がないことに気づくことも...)、逆に必要な分野にエネルギーをかけていないことにも気づくことができます。
時々、もしくは日々、こうしたツールを使ってエネルギー配分を見直し、最適な運用に修正していくことで、エネルギーの効果的な運用はもちろん、ストレスの軽減やモチベーションの維持をはかることもできます。
エネルギーマネジメントの落とし穴〜「無理」をなくし持続可能なマネジメントを!
さて、エネルギーの運用を見直す中で、「私は日々エネルギー高く過ごし、成果も出し、問題なくやっている!」という方もいらっしゃるでしょう。
そんな方はぜひ、この質問について考えてみてください。
「それは持続可能ですか?」
こう聞かれて、もし気になることがあるなら、燃え尽きないために少し見直してみましょう。
「ムダ」「ムラ」はもちろんのこと、エネルギーマネジメントにおいても「ムリ」は禁物です。ここぞ!というとき限定ならともかく、常にエンジン全開、フルスピードは考えものです。
もし、少しでも「ムリ」や「やりすぎ」傾向があるなら、見直しのチャンスです。
少し長いスパンでもエネルギー運用を考えておくことで、より快適で持続可能なエネルギーマネジメントを実現することができます。
日頃からエネルギーのチューニングを
いかがでしたか?
ちょっとした無理や不具合は少しの間ならなんとかなるかもしれませんが、それが積み重なることで、やがて大きなストレスや問題となる可能性はあります。
定期的にエネルギー運用の「現状」に目を向け、ぜひ必要なマネジメントを行ってみてください。
そしてぜひ、うまくいっているときも、自分のエネルギーマネジメントの状況に目を向け、よりよく、より長く持続するためのチューニングを試みてください。
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さて、次回は「新たなエネルギー源の確保」に効果的なツールをご紹介します。
成果を上げ続け、また、チャレンジしていくには、エネルギー自体の量と質を上げていく必要があります。ツールを活用して、新たなエネルギー源を確保したり、エネルギーの質を高める取り組みを模索します。
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