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話していないことに質問する

話していないことに質問する | Hello, Coaching!
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質問の仕方には2種類あります。

相手が話していることに質問するか、相手の話していないことに質問するか。話していることに質問するというのは......

「それってどういうことですか?」
「その原因はなんですか?」
「どうすればそれを解決することができますか?」

相手の言葉を捉え、そこから発展させていく。

「コーチ」としての質問

一方、「コーチ」として質問しようと思えば、後者の、相手が話していないことに質問するというのも、とても大事になります。

例えば、経営者のコーチをしていて、ずっと話を聞いていると、商品、販売戦略、売上といった話題ばかりが先行し、「ヒト」に関する話があまり出てこないということがあります。

「ヒト」「モノ」「カネ」のヒトが欠落している。

そこで「社員はどうですか?」と聞いてみるわけです。聞くと先方は人について考え始めるわけですが、「今いる社員」をいかに活用するかということに焦点が当たっていく。そうするとこちらから「どうすると『社外の人材』をネットワークし、経営に活かすことができますか」と聞いてみます。

今度は、社外の人材の活用について思いを巡らしてくださるわけですが、「自分」が今持っているネットワークをどう活用するかという話が中心になる。そこで、「『他の役員』が持っているネットワークはどう活用できますか?」と尋ねてみます。

こんな風に、相手が話していないこと、話していないことを見つけて、そこに質問をしていくことができます。結果として、相手は次々とこれまで意識を向けてこなかったことに意識を向けるようになります。

多くの視座から状況を捉えたほうが解は発見しやすい

ビジネスの世界で活躍している人の特徴として、幅広い、多様な視点から物事を考えているというのがあります。これは疑う余地のないことです。

どの視点、どの位置から考えることがソリューションを見つけ出すことに繋がるか、予想がつかないときは多々ありますが、なるべく多くの視座から状況を捉えたほうが解は発見しやすいものです。

逆にうまくいっていない人は(うまくいかないときは)、考えるポイントが固定化していて、起こっている課題をいろいろな断面から切り出すことができないため、スタックしてしまう。

そこで、なるべく多くの視点から相手に考えてもらうために、相手の意識が向かわないところを見つけ、そこに質問を投げかけ、新たな発想が起こるようにする。

営業で行き詰まっている部下の話を聞いていて、それが「いかに商品の魅力を伝えるか」ということにフォーカスが当たっているとします。そこで「お客様のニーズはどのようにキャッチしている?」と問いかける。

それに対する答えが、「カウンターパートの開発担当者とどんな話をしているか」に終始しているとすれば、「先方の資材部はどんなニーズを持っていると思う?」と聞いてみる。

このように相手が話していないことに質問することを効果的に行うには、コーチの側が、上司の側が、たくさんの「フレームワーク(枠組み)」を持っている必要があります。

フレームワークを持っていると、相手の話がどの枠の中で話されていて、どの枠には入ってこないのかという判断がつきやすくなります。だから別の枠での質問ができる。

マーケティングの4P、戦略の3Cなど定番のものをはじめとして、コーチングを学習することによって学べるフレームワークもたくさんあります。自分の経験を通してオリジナルに作ることのできるフレームワークもあるでしょう。

質問によって、相手に考えてもみなかったことを考えてもらう。それこそがまさに、相手に新しい未来を見せるということだと思っています。

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コーチ・エィ アカデミア

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