リーダーシップミニ講座

リーダーシップとは、リーダーという立場にある人だけに必要なものではありません。どんな役割、立場にある人にも、リーダーシップが求められます。優れたリーダーは、周囲とどのように関わり、どのように物事を推進しているのか。ワークに取り組みながら、コーチ型リーダーのコミュニケーションについて学ぶためのミニ講座です。


コーチ型リーダーは質問の力で可能性を引き出す 第2回 スキルだけ学んでも質問力は磨かれない

コーチ型リーダーは質問の力で可能性を引き出す 第2回 スキルだけ学んでも質問力は磨かれない

リーダーシップミニ講座、シリーズ3のテーマは「質問力」です。

第1回 はじめに
第2回 スキルだけ学んでも質問力は磨かれない
第3回 コーチ型リーダーの質問モデル

第2回 質問力に必要なのは、スキルだけではない

オープン・クエスチョンとクローズドクエスチョン

質問には、大きく分けてオープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンの2種類があります。

オープン・クエスチョンは、相手に記述的な答えを要求し、それを通じて気づきを促します。対するクローズド・クエスチョンは、「はい」と「いいえ」だけで答えられる質問です。

特に、オープン・クエスチョン(WHO、WHAT、WHERE、WHEN、および HOWから始まる質問)は、関心から生まれ、可能性の探究をもたらします。また、これらの質問は、事実を定量化したり、情報を収集することにも役立ちます。

YESかNOかを迫るクローズド・クエスチョンに比べ、オープン・クエスチョンは、創造的に考えることを可能にします。

とはいえ、オープン・クエスチョンの価値を最大限に活用するためには、相手の防御心を喚起しないように、攻撃的でない言葉遣いとプレゼンスで、問いかける必要があります。

たとえば、

「それはいったい、どういうこと?」
「証拠は何?」

といった聞き方をするよりは、

「興味深いですね。もっと知りたいのですが、これについてあなたはどんな風に考えていますか?」

というふうに問いかけるほうが効果的です。

相手の考えを引き出すべく、相手が話している内容から、できるだけ多くのことを見つけ出すための質問をするのも大切です。たとえば、次のような質問がそれにあたります。

「次はどうなると思いますか?」
「これは、ほかの懸念事項にどう関係していますか?」

話している内容を確認する

また、きちんと引き出すためには、相手が話した内容について、あなたがどう理解したのかを確認するための、次のような質問も必要です。

「今聞いた内容について、確認していいですか?」
「あなたが言ったのは、こういうことでしょうか?」

認識がずれたまま話が進めば、相手は、「ちゃんと聞いてもらっていない」「言ってもしょうがない」と心を閉ざします。そうなってしまっては、いくら引き出そうとしても何も引き出すことができなくなります。

確認の結果、もし認識にずれがあった場合は、相手に次のように伝えましょう。

「私が理解できるよう、もう少し詳しく話してもらえますか?」

質問を機能させる「関心」と「探究心」

質問の形式やスキルだけでは、相手から情報やアイディアを引き出すことはできません。

土壌に、相手への「関心」そして「探究心」があってこそ、これらの質問も機能するのです。

また、相手の能力やアイディア、そして可能性を引き出すには、「相手に質問すること」と「あなたの考えを分かち合うこと」とのバランスを考えることが大事です。

質問は、相手の話の内容だけでなく、その主張の背景にある前提やその人の思考プロセスを理解する役割も果たします。逆に、あなたの考えを分かち合うことで、あなたの考えと、その考えに至る思考プロセスを相手と共有することができるのです。

また、バランスをとることで、質問を通して相手を誘導してしまうリスクを減らすこともできます。誘導の質問とは、「リーダー側がすでに答えをもっているのに、あえて部下に質問すること」と、ここでは定義します。

相手から真に引き出すためには、質問は必ず「関心」と「探究心」に基づく必要があります。もし、リーダー側に答えや案があるのなら、質問の形を装って相手を誘導操作するのではなく、ストレートに「提案」するほうが効果的です。

質問力を磨くミニワーク

チェックテスト「質問力」

次のチェックリストを使って、あなたの質問力の強み、そしてスキルアップのための課題を確認しましょう。

まずは、自分自身でそれぞれの項目について、現在、どれくらいできているか、もっともあてはまるものを選んでください。

1=全く自信がない 2=あまり自信がない 3=やや自信がある 4=非常に自信がある

人の能力を常に引き出している 1 2 3 4
判断的でない質問をしている 1 2 3 4
関心を示すことで、相手が自分の強みや成果を認識するよう手助けしている 1 2 3 4
相手を観察することで、パターンやキーポイントを探っている 1 2 3 4
考えや前提を表面化させる質問ができる 1 2 3 4
質問を通じ、相手が効果的なスキルアッププランを立てるのをサポートしている 1 2 3 4
相手の成長を支援したいと心から願っている 1 2 3 4

できれば、周囲の人から5人選び、その人たちに、あなたのスタンスの現状について意見をもらってください。

あなたはどんなことに気づきましたか? どんな変化が必要だと思いますか? どんな点を強化したいと思いますか?


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