リーダーシップミニ講座

リーダーシップとは、リーダーという立場にある人だけに必要なものではありません。どんな役割、立場にある人にも、リーダーシップが求められます。優れたリーダーは、周囲とどのように関わり、どのように物事を推進しているのか。ワークに取り組みながら、コーチ型リーダーのコミュニケーションについて学ぶためのミニ講座です。


【聞く力を磨く】 第1回 メンバーの話に耳を傾ければ、目覚ましい結果が実現する

【聞く力を磨く】 第1回 メンバーの話に耳を傾ければ、目覚ましい結果が実現する
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リーダーシップミニ講座、シリーズ2のテーマは「聞く」です。

第1回 メンバーの話に耳を傾ければ、目覚ましい結果が実現する
第2回 相手が充分に話すことができる場、関心をもって聞くことができる場をつくる
第3回 心を静かにし、自分の考えを一旦脇に置おけるようになる
第4回 話し手にすべての集中を向ける
第5回 沈黙を活用する

第1回 メンバーの話に耳を傾ければ、目覚ましい結果が実現する

人には誰しも、話を聞いてもらいたい、理解してもらいたいという、基本的な欲求があります。その欲求はとても強く、二人以上の人間が向き合って会話をすれば、それぞれがその欲求を満たそうとします。そうすると、二人で話していても、それぞれが自分の話す番を待っているだけで、相手の言うことなど聞いていないということが起こります。どちらも相手の話、視点、経験を共有しようとは、考えてもいないため、会話が終わったとき、それぞれが「聞かれた」という実感も、満足感もなく、その場を去ることになるのです。

優秀なリーダーは、この「聞かれたい、理解してもらいたい」という欲求を理解し、尊重し、部下の話に深く耳を傾けます。

リーダーが、チームメンバーの話に注意深く集中し、関心をもって耳を傾ければ、目覚ましい結果が実現します。メンバーは、自分が話したいことを充分に話せているという実感をもち、安心して創造的な活動をすることができるようになります。また、問題が生じても、それをすぐに表面化させ、解決することができるようになります。結果として、生産性の高い、協力体制のモデルを構築することができるのです。

そうした聞き方を実現するには、まずリーダー自身が「自分の話をしたい」という欲求を認識し、そこから脱却すること。そして、現在自分が聞き手としてどのレベルにあるかを知ることが必要です。

次のアセスメントを使って、現在のあなたの聞く能力を棚卸ししてみてください。

アセスメント『 聞くリーダー 』

それぞれの項目について、当てはまると思う数値を選び、最後にその数値を合計してください。

1:全くできていない 2:あまりできていない 3:課題はあるができている 4:十分できている

1会話時間の90%以上、話し手に集中している
2全ての部下の話を聞くことを楽しんでいる
3注意深く耳を傾けることは、よい信頼関係の構築に重要だと思っている
4会話中に他のこと(たとえばメモを書くなど)はしない
5課題や問題を話し合うときには、話を全部聞いてから解決策を考える
6会話の最中に余計なことを考えたりすることはない
7部下から異なる視点を聞こうとしている
8会話を通して信頼関係を築くことは得意である
9相手が言おうとしていることに関心をもっている
10相手が言おうとしていることを完全に理解するために質問している

スコア:
0-13 向上の余地があります。
14-26 平均的段階。次のステップを目指しましょう。
27-40 マスターレベル。 引き続き学びましょう。

[ 聞く力を磨くミニワーク ]

聞く力の強みと課題を明らかにする

さて、結果はどうでしたか? スコアはあくまでも目安です。スコアより重要なのは、いま、自分は何ができていて、何をできるようにする必要があるのかを知ることです。

そこで、次のワークに取り組んでみましょう。

  • 聞くことにおけるあなたの強みは何ですか。
  • アセスメントから明らかになった改善点、課題は何ですか。
  • あなたの聞く力を最大限に引き上げるためにはどんな変化、成長が必要ですか。

[ チャレンジ! ]

さらに、次のアセスメントを活用して、あなたの聞く力の現状について、他の人からもフィードバックをもらってみましょう。

アセスメント『 聞くスキル 』

1:できていない 2:できていないことがある 3:できている 4:十分できている

1常に、相手が何を話しているのかについて完全に集中している
2会話のとき自分が話す順番が回ってくるまで辛抱強く待っている
3私が言おうとしていることに純粋に関心をもって聞いている
4他の人たちが話しているときに別のこと(ものを書いたり、他の仕事をしたりするなど)をしていない
5課題や問題の議論中に、私の話に割り込んで自分の解決案を示したりしない
6会話中に他のことを考えていたり、注意散漫な様子はない
7異なる視点にも関心を寄せている
8会話を通して信頼関係を構築できる
9部下の話を聞くことを楽しんでいるようにみえる
10質問をして他の人々の話を完全に理解しようとしている

※営利、非営利、イントラネットを問わず、本記事を許可なく複製、転用、販売など二次利用することを禁じます。転載、その他の利用のご希望がある場合は、編集部までお問い合わせください。

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