リーダーシップミニ講座

リーダーシップとは、リーダーという立場にある人だけに必要なものではありません。どんな役割、立場にある人にも、リーダーシップが求められます。優れたリーダーは、周囲とどのように関わり、どのように物事を推進しているのか。ワークに取り組みながら、コーチング型リーダーのコミュニケーションについて学ぶためのミニ講座です。


【アクノレッジメント】 第1回 アクノレッジメント(承認)とは?

【アクノレッジメント】 第1回 アクノレッジメント(承認)とは?
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リーダーシップミニ講座、シリーズ7のテーマは「アクノレッジメント」です。

第1回 アクノレッジメント(承認)とは?
第2回 まず相手の「存在」をアクノレッジする
第3回 相手の「成果」「行動」「成長」をアクノレッジする
第4回 アクノレッジメントのバリエーションを持つ
第5回 アクノレッジメントの文化を築く

第1回 アクノレッジメント(承認)とは?

「アクノレッジメント」と聞いて、具体的にどのような関わりやシーンを思い浮かべるでしょうか?

アクノレッジメントは「ほめること」や「賞賛」、時に「ねぎらうこと」と混同されることもありますが、実はそうではありません。

アクノレッジメント(承認)とは、「まず相手の存在を認め、さらに相手に現れている変化や違い、成果や成長にいち早く気づき、それを言語化して相手に伝えること」です。

つまり、ほめることや賞賛と単純にイコールではないのです。たしかに、ほめ言葉や賞賛にも相手のモチベーションを高める効果があります。しかし、「話し方がわかりやすくなって、前よりいいよ」「君は勉強家だね」「君ってすごいね」というようなほめ言葉や賞賛には、相手に対するなんらかの「評価」が加わります。そのため、人によっては受け取りにくかったり、それがないとやる気がでないというような「アメとムチ」構造の「アメ」になってしまう恐れもあります。

一方、アクノレッジメントは、「結論から話すようになったね」「マーケティングの勉強も始めたんだね」「この1年、目標を達成し続けているね」というように、変化や成果を「事実」として伝えるため、受け取りやすいことが特徴の1つです。また、アクノレッジされることで自己成長を感じることは、やる気や自発性、そして、次の行動やチャレンジに向けてのエネルギー源となります。加えて、効果的なアクノレッジメントは、次のことも実現します。

  • 相手との関係性と信頼を深める
  • チームメンバー一人ひとりの力と自信、成長を引き出す
  • チームのパフォーマンスを上げる

そして、それを可能にするため、コーチング型リーダーは以下のようにアクノレッジメントを実践しています。

  1. メンバーの「存在」を心からアクノレッジする
  2. メンバーの「行動」「成果」「成長」をタイムリーにアクノレッジする
  3. アクノレッジメントのバリエーションを持っている
  4. 自身が実践するのみならず、チーム内にアクノレッジメントの文化を根づかせている

このように多角的にアクレッジメントを行うには、そのための態度や具体的なスキルを学ぶ必要があります。

まずは、次のアセスメントを活用して、現在、自分がどのくらい周囲の人をアクノレッジしているか、あなたのアクノレッジメント実践状況を確認してみましょう。

コーチング型リーダーのための
アクノレッジメント・スキル・アセスメント

それぞれの項目について、1〜5で最もあてはまるものに丸をしましょう。
1.当てはまらない 2.あまり当てはまらない 3.どちらでもない 4.当てはまる 5.よく当てはまる

1 人が達成・貢献・成長したことを注意深く観察している 1 2 3 4 5
2 頻繁にアクノレッジメントを伝えている 1 2 3 4 5
3 タイムリーにアクノレッジしている 1 2 3 4 5
4 アクノレッジする際に「でも」という言葉は使わない 1 2 3 4 5
5 何をアクノレッジしているのかを明確にしている 1 2 3 4 5
6 アクノレッジするための様々な表現を使い分けている 1 2 3 4 5
7 他者との「比較」ではなく、純粋にアクノレッジしている 1 2 3 4 5
8 個人とチーム、両方の成果についてアクノレッジしている 1 2 3 4 5
9 自分のチームやメンバーに対するアクノレッジメントを組織内の他部署に伝えている 1 2 3 4 5
10 チームメンバー同士でもアクノレッジし合うよう奨励している 1 2 3 4 5

真のアクノレッジメントを実践するためのミニワーク

チェックしてみてどうでしたか?
あなたの現状のアクノレッジメント・スキルについて、どのようなことに気づきましたか?
新たに実践したいのは、どのようなスキルですか?

チェックがついたものはすでに持っている「強み」であり、つかなかったものは「可能性」でもあります。

ぜひ、あなたの周りにいる人、一緒に仕事をしている人にも、あなたが現在どれくらいアクノレッジしているかについて、アセスメントを活用してフィードバックしてもらいましょう。


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