リーダーシップミニ講座

リーダーシップとは、リーダーという立場にある人だけに求められるものではありません。どんな役割、立場にある人にも、リーダーシップが求められます。優れたリーダーは、周囲とどのように関わり、どのように物事を推進しているのか。ワークに取り組みながら、リーダーシップについて学ぶためのミニ講座です。


コーチ型リーダーは創造的に聞く 第4回 相手の「スタイル」や「視点」を理解しようと耳を傾ける

コーチ型リーダーは創造的に聞く 第4回 相手の「スタイル」や「視点」を理解しようと耳を傾ける

リーダーシップミニ講座、シリーズ6のテーマは「聞く」パート2です。このシリーズでは、マスターレベルの「聞くスキル」について学びます。

※「聞く」パート1『リーダーとして聞く力を磨く』はこちら

第1回 はじめに
第2回 先入観をもたずに、ニュートラルに耳を傾ける
第3回 相手の「言葉」とその「背景」の両方に耳を傾ける
第4回 相手の「スタイル」や「視点」を理解しようと耳を傾ける
第5回 相手の「意図」を確実に理解するために質問する
第6回 相手の「言葉」とその「背景」の両方に応える

第4回 相手の「スタイル」や「視点」を理解しようと耳を傾ける

チームメンバーは、話すたびに、彼らに関する重要な情報提供をしてくれています。それを通して、コーチ型リーダーは、チームメンバーや部下を深く知ろうと努力します。

ここでは、あなたがチームメンバーを深く理解するために、具体的にどのようなことに耳を傾ければいいのかを確認していきましょう。

相手を理解するためのリスニング方法

相手を深く理解するには、相手から多くの要素を聞き取ることが必要です。このとき大切なのは、あなたが想定した結論が正しいかどうかではなく、話を聞きながらあなたが考えたことを話し手に伝え、時に質問しながら、相手と確認し合うことです。

コーチ型リーダーは、そうして得たその人らしさや人物像を元に、メンバーとのコミュニケーションをカスタマイズし、相手のやる気を喚起する最善の方法を構築し、チームメンバーにとって最も効果的な仕事環境をつくり上げます。

以下に、相手を十分に理解するために耳を傾けるべき要素を紹介します。

話し手のもつ「学習スタイル」「プロセスのスタイル」

一人ひとり、学習スタイル(物事を学んだり、身につけるための効果的な方法)やプロセスは違います。それは、仕事の仕方や物事をつくり上げるプロセスを観察すること、そして相手の話をよく聞くことでくわかります。その人独自の学習スタイルやプロセスのスタイルに注目することで、仕事の任せ方、動機づけ、コミュニケーションを効果的に行うことができます。

話し手の「感情」と「感情スタイル」

人はそれぞれ違う感情整理の方法をもっています。コーチ型リーダーは、話し手の感情スタイルやその瞬間に起きている感情を察知し、そのスタイルに合う形でコミュニケーションをカスタマイズし、関わります。そうすることで、話し手は話を十分聞いてもらえた、理解されたと実感します。

言語表現スタイルとボディランゲージ

コーチ型リーダーは、話し手の言語表現スタイル(言葉の表現方法)やボディランゲージを積極的に理解し、話し手の好むイメージ、比喩、たとえなどとして会話に反映します。また、コーチ型リーダーは、話し手が学習モードや創造モードに入っていることが、どのような言語表現やボディランゲージに現れるかにも注意を払っています。このように表現方法を共有することにより、話し手と聞き手の双方がリラックスし、深いコミュニケーションを行うことが可能になります。

話し手の価値観

誰にでも、大切にしている価値観があります。コーチ型リーダーは、話し手の価値観に耳を傾け、記憶します。そして、チームやメンバーの貢献を承認するとき、コミュニケーションを交わす際に活用します。価値観に基づくということは、モチベーションにつながります。ゆえに、その価値観をアクノレッジすることは、信頼関係を築く際にも大きな効力を発揮します。

何を欲しがっているのか

相手がどのような能力開発や成長を欲しているかを聞きとることも、話し手を理解する重要な方法です。コーチ型リーダーは、それらに耳を傾け、チームメンバーを支援します。このことがメンバー個人にとどまらず、チーム全体の生産性、創造性、充実感にもつながります。

話し手の姿勢

コーチ型リーダーは、話し手が前向きに物事を進めるときと、行動を避けるときの行動パターンの違いにも注意を払います。「前向き」とは、創造的なとき、人間関係がいいとき、成長しているとき、力強いときのパターンです。逆に「消極的」とは、恐れているとき、限界を感じているとき、リアリティに欠けたときに示すパターンです。

声の状態

聞く対象は「言葉」だけではありません。声のピッチ(高低)、トーン(語調)、ペース(速度)、リズム、エネルギーは、話し手の状態、感情、会話の重要性についてのメッセージを提供してくれます。コーチ型リーダーは、話し手の普段の話し方を記憶し、話の内容や会話の流れによって生じる話し手の声の変化に耳を傾けます。そして、話し手の声のパターンや、そのパターンが現れるタイミングをコミュニケーションに反映します。

こうしたことに耳を傾けながら、同時にコミュニケーションに反映するには、練習が必要です。まずは、あらゆる会話において、これらの要素のうち、少なくともひとつ、注力して聞くことから始めてみてください。

創造的に聞くためのミニエクササイズ

毎朝、上記の要素からひとつ選び、その日に交わす会話の中でそれを聞きとる練習をしてみましょう。

合わせて、あなたの部下もしくは同僚の中から3人を選び、「最もパフォーマンスを発揮し、クリエイティブに働くために、あなたに知っておいて欲しいことは何か」を彼ら自身に聞いてください。そして、1ヶ月間、彼らとの関わりに反映してみましょう。


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