リーダーシップとは、リーダーという立場にある人だけに必要なものではありません。どんな役割、立場にある人にも、リーダーシップが求められます。優れたリーダーは、周囲とどのように関わり、どのように物事を推進しているのか。ワークに取り組みながら、コーチング型リーダーのコミュニケーションについて学ぶためのミニ講座です。
【コーチング型フィードバック】 第7回 自分自身もフィードバックを受ける
2017年07月28日
リーダーシップミニ講座、シリーズ5のテーマは「フィードバック」です。
第1回 | フィードバックは、目標達成に向けた成長のためのコミュニケーション |
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第2回 | 目標達成に向ける |
第3回 | 率直に、正直に、相手に敬意を示す |
第4回 | 事実に基づいて伝える |
第5回 | 相手の成長に向けて建設的に伝える |
第6回 | フィードバックプロセスに受け手も参加させる |
第7回 | 自分自身もフィードバックを受ける |
第7回 自分自身もフィードバックを受ける
コーチング型リーダーは、相手に対するフィードバックプロセスのみならず、フィードバック自体を双方向で扱います。つまり、自分自身もフィードバックを受けるのです。
リーダー自身がフィードバックを受けることの意味
リーダー自身も相手からフィードバックを受けることには、次のような意味があります。
リーダー自身の目標達成、成長のため
リーダーにもフィードバックは必要です。さらなるリーダーシップの発揮、リーダー自身の目標達成に向けて、そして、相手との間で交わされたコミュニケーションについて、相手からフィードバックを受けることで大きなヒントを得ることができます。
対等でオープンな信頼関係を構築できる
相手との関係性において、フィードバックを「する」、「受ける」をお互いが担うことで、対等でオープンな信頼関係を構築することができます。
フィードバックを受ける側の体験をもつ
相手の立場になって考えるには、想像力も必要ですが、実際に体験することが近道です。フィードバックを受けるときの緊張や葛藤、また、効果や成果を感じる体験は、あなたがフィードバックする際の大きな学びとなるでしょう。
フィードバックを求め、受けとるモデルとなる
フィードバックにはメリットや効果があると頭ではわかっても、フィードバックを受けるということは、やはり緊張が伴うことであり、時に抵抗を感じるものです。リーダー自身が自らフィードバックを求め、前進のために活かそうとする姿は、フィードバックを受ける「モデル」となり、メンバーやチーム内におけるフィードバックの意義やフィードバックの活用を高めることにもつながります。
フィードバックを受けるときのポイント
リーダーがフィードバックを受ける領域としては、次の2つが想定できます。
1 リーダー自身の目標達成に向けて
- チームや組織の目標や部下育成など、リーダーとして責任をもつ目標
- リーダーとしてのスキルアップ など
2 リーダーが相手と交わしたコミュニケーションについて
- 普段の関わりやコミュニケーション全般について
- 今交わしたコミュニケーションについて
いずれも、まず「どんな目標に向けて」、「何のために」、「何について」、フィードバックをもらいたいのかを相手に伝えるところから始めます。
中には、耳が痛い内容もあるかもしれませんが、会話の最後には、必ず、フィードバックがどのように役立ったか、そして、フィードバックくれたことへの心からの感謝を伝えましょう。可能な限り、フィードバックを受けた後、実際にどのような取り組みをしたか、具体的にどのような成果があったかを共有するといいでしょう。相手がフィードバックの意義や効果を実感すると同時に、フィードバックを活用し合う関係性を一歩進めることにつながります。
効果的なフィードバックをするためのミニワーク
実際にフィードバックをもらいましょう。
あなた自身の「目標」についてでも、あなたの「フィードバックの仕方」についてでも構いません。
いずれにしても、漠然とフィードバックを求めるのではなく、
- 自分の目標(目指す状態)
- フィードバックを受ける動機(何を明らかにしたいのか)
を共有してから始めることを忘れないようにしてください。
まとめ
最後に、効果的なフィードバックを行うための大切なポイントをもう一度確認します。フィードバックを行う場合は、いかなる時も、この6つを実現している必要があります。
- 相手の目標達成に向ける
- 率直に、正直に、相手に敬意を示す
- 「事実」に基づいて伝える、自分の感想や感情を介在させない
- 相手の成長に向けて建設的に行う
- フィードバックプロセスに相手も参加させる
- 自分自身もフィードバックを受ける
効果的なフィードバックをするためのミニワーク
上記6つのうち、あなたがすでに実践できているのはどれでしょうか。逆に、スキルアップや改善が必要なのはどれですか?
一緒に仕事をしているチームメンバーやあなたのコーチからも、フィードバック力向上のためのフィードバックをもらってみましょう。そして、スキルアップのために、具体的にどんな取り組みをするかを決め、実行に移しましょう。
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